同じような内容、サービス、価格だらけで、世の中には同じような教室で溢れています。
業界内で自分の教室の立ち位置を明確にして定義して行かなければ、数ある教室の中で埋もれてしまい集客ができなくなるか、価格競争に巻き込まれてしまします。
ブランディングは、あなたやあなたのビジネスを独自のものにすることを目的とします。
今回、ブランディングには欠かせないポジショニングの意味や方法について説明したいと思います。
次のポジショニングマップは「再現性」と「内容」についてマトリックスで示したものです。
それぞれのポジションがわかりやすように例を出しながら説明します。
「再現が難しい ✕ 学ぶことが中心」料理の専門学校
再現がしにくい理由には、料理の下準備に時間がかかったり、工程が多くて難しい、また、食材が手に入りにくいなどの理由があげられます。
「再現が難し ✕ 会話中心」レストラン
このケースはお料理とおしゃべりを愉しむために家族や友人と特別な時間を提供することが目的となり、料理を再現しようとする人は少ないと思います。
「会話が中心 ✕ 再現しやすい」自宅のお料理教室やお料理サロン
価値観の近い人達とおしゃべりを楽しみながらお料理を学ぶことができ、交流することを目的として参加されている方が中心です。
自宅教室のため生徒さん一人ひとりが実際に調理することはなく、先生によるデモンストレーション形式がほとんどです。
「学ぶことが中心 ✕ 再現がしやすい」クッキングスクール
クッキングスクールは、設備も充実しているので生徒一人ひとりが実際に調理することから、再現性が高い教室となります。
また、家庭料理が中心ということもあり、食材も手に入りやすいものを使います。
このポジショニングマップを使って自分の教室の特徴付けを行うとどうなるのかを考えましょう。
Aのポジションを狙う(料理の専門学校)
Aのポジションは、料理の専門学校がライバルとなり、将来、プロの料理人を目指す人達がターゲットとなります。
このポジションを狙うのであれば、例えば家庭料理にバリエーションを増やしたいと考えている専業主婦をターゲットに、レシピの充実と動画配信により何度も作り方を確認できるようにします。
また、手に入りにくい食材は、教室がまとめて仕入れ、宅配で生徒さんの家まで届けるようにすれば専門学校に通うコストや時間を節約して専門的な料理をつくることが可能となります。
Bのポジションを狙う(レストラン)
Bのポジションは、レストランがライバルとなり、食事と会話を楽しみたいと考える人達がターゲットです。
このポジションは、料理を生徒さんが作ることはしません。
珍しいお料理やコミュニティを提供して、作り方のポイントやコツを教えます。
メニューを用意して、リクエストにお応えするような非常に自由度の高い教室にしていくことで、生徒さん自身がお友達を誘って一緒に参加できる場作りを目指します。
ホームパーティのようなレッスンも一つのアイデアです。
Cのポジションを狙う(お料理教室・サロン)
Cのポジションは、自宅に教室を開くスペースと料理がつくることができれば、資源(人・もの・お金・情報)もあまり必要としないということから参入障壁が低く、まさしくレッドオーシャンと言えるでしょう。
ここで生き残るためには、料理 ✕ コミュニティ ✕ (もう一つの何か)を用意し、アイデアを練らなければ特徴を出すことはできません。
「彼ごはん」というテーマで出版までされたSHIORIさんも記憶に新しいところです。
Dのポジションを狙う(クッキングスクール)
Dのポジションは、仕事帰りやショッピングのついでに立ち寄れる立地条件や日時を自由に選べるといったところが強みとなりますが、すでに動画によるレシピの配信をしているサイトが沢山あるので、動画配信サイトもライバルとなります。
ターゲットは、料理の未経験者やライト経験者が対象となり、調理用品の紹介や使い方、食材の選び方などがわかりやすく紹介し、1週間分のレシピと買い物リストを毎週メールで届けるようなサービスがあってもいいのかも知れません。
ダイエットレシピも一つです。
オフラインとオンラインを組み合わせたレッスンも一つのアイデアです。
まとめ
今回は、「再現性」と「内容」という軸でのポジショニングマップを使った例です。
それぞれの教室の強みやライバルを設定して、ターゲットにどのようなサービスを展開するか、ブランドを定義するかをポジショニングマップを参考に考えて見て下さい。